📊 3行サマリー

  • BABYMETALの5thアルバム『Metal Forth』が2025年8月、米Billboard 200で初登場9位。邦楽グループとして史上初の全米トップ10入りを果たした。
  • 初週の売上は約3万6千ユニット、グローバル再生は2億回を超えた。
  • 6月26日に特別盤(デラックス版)を発売し、8月30日からはHalestormらと北米23公演のツアーに出る。

📝 『Metal Forth』が邦楽グループ初の全米トップ10、特別盤が6月26日に登場

日本のメタルユニットBABYMETALが、米国での実績をもう一段引き上げた。5thアルバム『Metal Forth』(2025年8月8日発売)は、米Billboard 200で初登場9位。トップ10入りは、メンバー全員が日本人のグループとしては史上初だ。そのアルバムの特別盤が、6月26日にCapitol Recordsから出た。

4月に発表されていた北米ツアーの開幕も近い。8月30日のサンディエゴ公演を皮切りに、10月3日まで23公演。チャートの記録を出して終わりにせず、新装盤とツアーでもう一度現地に出ていく構えだ。

📰 The MetalList報道:「全員が日本人のグループとして初の米チャートの節目」

元ネタBABYMETAL Announce 2026 North American Tour With Halestorm; Deluxe Edition of ‘Metal Forth’ Due June(The MetalList / 2026年4月10日)、およびBillboardのチャート報道。

The original “Metal Forth” made history by debuting at No. 9 on the Billboard 200, marking what the band described as “the first time an all-Japanese fronted group” achieved this U.S. chart milestone.

(訳:『Metal Forth』はBillboard 200に9位で初登場し、バンドが言うところの「全員が日本人のグループとして初めて」この米チャートの節目に到達した。)なお「全員日本人として初」という言い方はバンド側の表現で、過去には日本人歌手の単独作も米チャートに入っている。それでもメタルのトップ10という場所での記録は重い。

🔥 アニメ頼みではなく、メタルの本場で出した3万6千ユニット

海外で広がる日本発の音楽は、アニメ主題歌やゲームを入り口にしたものが多い。今回のBABYMETALが違うのは、メタルという欧米が本場のジャンルで正面から数字を出したところだ。初週の約3万6千ユニット、グローバル再生2億回という規模は、一部のコアファンだけでは届かない。

ツアーの顔ぶれも象徴的だ。開幕のサンディエゴ公演ではMy Chemical Romanceのスタジアム公演に名を連ね、その後は米国の人気バンドHalestormとViolent Viraを連れてLouder Than LifeやAftershockといった大型フェスを回る。本場のロック/メタルシーンが、BABYMETALを物珍しいゲストではなく同じ舞台の表現者として扱っている。この並びを見れば、それが伝わる。

6月26日の特別盤は、配信とアナログの両方で出た。レコードはゾエトロープ仕様で、盤を回すとアルバムを象徴する10枚の絵柄が動いて見える。収録は3つのライブ音源に、Major LazerとJordan Fish(元Bring Me The Horizon)による2つのリミックスを追加。欧米の一線級の作り手がわざわざ関わる時点で、現地での扱いの大きさがうかがえる。

🇯🇵 YOASOBI・Adoに続く「音楽そのもので海外に出る」流れの一枚

ここ数年、YOASOBIやAdoの北米ツアー、XGのアリーナ公演など、日本発の音楽が海外の大会場を埋めるニュースが続いている。その多くはアニメやSNSの拡散が追い風だった。BABYMETALのケースで目を引くのは、アニメを経由せず、メタルというジャンルそのもので本場に食い込んだ点だ。

日本の音楽輸出は「クールジャパン」という看板で語られがちだが、海外のチャートを実際に動かすのは、そのジャンルのファンが「本物」と認めるかどうか。トップ10という順位は、日本のアーティストが珍しさの段階を越えて現地の主流市場で勝負できることを数字で見せた。個人的には、ここがYOASOBIらの流れとはっきり違う点だと思う。

🏁 海外進出が「アニメ経由」から「ジャンルそのもの」へ広がる節目

日本の音楽が海外でどこまで通用するかを考えるとき、「アニメファン向け」の枠を出て、ジャンルの本場で数字を残せるかが次の課題になる。トップ10という記録に特別盤と全米ツアーを重ねたBABYMETALは、その問いに具体的な答えを一つ出した。次に同じ場所まで来るアーティストが現れるか。ここからが面白い。