【アメリカ】こち亀の新作アニメが2027年フジテレビで放送。英語で正規に見られるようになったのは2025年から

3行サマリー
- 新作アニメ『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』のキャスト4人とスタッフが9月5日に発表され、2027年にフジテレビで放送されると告知された
- 1996年からの旧アニメ373話に英語字幕が付いて正規配信されたのは2025年5月から。しかも配信地域はアメリカとカナダだけ
- MyAnimeListの登録者は22,167人で、クレヨンしんちゃんの95,377人と比べると4分の1(2026年9月5日15時台の実測)
両津勘吉役は落合福嗣、2027年にフジテレビで放送される
『こち亀』の新作アニメ『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』の派出所メンバー4人のキャストが、9月5日に発表されました。両津勘吉役が落合福嗣さん、中川圭一役が蒼井翔太さん、秋本麗子役がM・A・Oさん、大原大次郎役が坂本頼光さん。監督は『おじゃる丸』『ギャグマンガ日和』の大地丙太郎さんで、アニメーション制作はぎゃろっぷです。原作50周年を記念して2025年に立ち上がった企画が、ここでようやく形になりました。
発表は浅草花劇場での新キャスト発表会と同時で、ジャンプチャンネルが生配信しました。9月5日15時30分の時点で、キャラクターPVが7.7万回、発表会のアーカイブが14万回再生されています。放送は2027年、フジテレビと各配信プラットフォーム。開始月も配信先も、今回は出ていません。
集英社・ADKの発表:スタッフは大地丙太郎監督とぎゃろっぷ、原作者の秋本治さんもコメント
出典:新アニメ『こち亀』新たな声優が発表。両さん(落合福嗣)、中川圭一(蒼井翔太)、秋本麗子(M・A・O)、大原部長(坂本頼光)。2027年にフジテレビで放送(ファミ通.com / 2026年9月5日)
出典:New Kochikame Anime Reveals Main Cast, Staff, 2027 Debut in Video(Anime News Network / 2026年9月4日)
アニメ『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』は2027年、フジテレビにて放送&各プラットフォームにて配信予定です。
原作者の秋本治さんは「絵は今風に進化しつつも、相変わらずのインパクトのある映像で面白いですね」とコメントを寄せています。キービジュアルに描かれた筋肉質のマグロは思いつきではなく、両さんがマグロの養殖で儲けようとする単行本158巻のエピソードや、2005年のテレビスペシャル『マグロの乗った警官』につながる絵柄です。
英語で正規に見られるようになったのは2025年5月、旧アニメ373話の配信開始から
ここが日本にいると見えにくいところです。1976年から2016年まで40年間連載され、1,968話・単行本201巻に達した『こち亀』は、2016年9月から2021年7月まで「単一漫画シリーズの最多巻数」でギネス世界記録を持っていました。国民的という言葉がこれほど似合う作品も少ないのに、1996年から2004年まで放送された373話のアニメには、長いあいだ英語版が存在しませんでした。
初めて公式に英語で配信されたのは2025年5月です。REMOWがYouTubeチャンネル「It’s Anime」で英語字幕付きの配信を始め、毎週金曜に1話ずつ、373話すべてを出す計画だとAnime News Networkが伝えています。ただし対象はアメリカとカナダだけ。実際、日本から同チャンネルの内部検索で「KochiKame」を引いても0件で、別の作品名なら結果が返ってきます(2026年9月5日15時台に確認)。地域制限がそのまま見えている状態です。
海外掲示板で最初に出てきたのは、ヒンディー語とインドネシア語の吹き替えの記憶だった
今回のキービジュアルは、海外最大級のアニメ掲示板r/animeにも投稿されました。投稿から3時間後の時点で121票・コメント15件、支持率96%(2026年9月5日15時台の実測)。同じ時間帯に投稿された他作品のキービジュアルが76票、52票だったので、この時間帯では一番伸びています。
面白いのは、集まった声の出どころです。上位のコメントは「ヒンディー語の吹き替えのオープニングを今でも覚えている」という書き込みで、そのあとに実際のヒンディー語の歌詞が続きました。別の書き込みは「インドネシア語の吹き替えで見ていたけれど、台本はただの提案みたいなものだった」と当時の翻訳のゆるさを笑っています。英語で見た記憶を語る人ではなく、アジアのローカル吹き替えで育った人たちが最初に反応した、という構図です。
ただ、放送局や放送時期の公式な記録は見つかりませんでした。インドで吹き替え版が流れていたことは、当時の視聴者の書き込みとファンサイトに残るエピソード一覧から確認できるにとどまります。ここは確定情報として扱えません。
MyAnimeListの登録は22,167人、クレヨンしんちゃんの4分の1にとどまる
英語圏での存在感を数字で見ると、差はもっとはっきりします。海外のアニメ登録サイトMyAnimeListで、旧アニメ『こち亀』を登録しているのは22,167人(評価7.82、2026年9月5日15時台)。同じ国民的長寿アニメで比べると、クレヨンしんちゃんが95,377人、ドラえもん(1979年版)が73,159人です。サザエさんは10,566人でした。
しんちゃんやドラえもんは早い時期から各国で吹き替えられ、いまも現地の子ども向け放送に載っています。こち亀は、下町の派出所・競馬・パチンコ・昭和の景気という背景ごと楽しむ作品なので、輸出の難しさは想像がつきます。それでも4分の1という差は、作品の力というより、見られる場所が用意されてこなかった結果だと私は思っています。
2027年までに海外の配信先が決まるかどうかが、この作品の分かれ目になる
今回の発表に海外配信の情報は含まれていません。旧アニメの英語配信が2025年に始まり、しかも北米限定という状態のまま新作を出すと、海外のファンはまた「見る手段がない」ところから始めることになります。逆に言えば、2027年の放送に合わせて配信先が同時に発表されれば、40年ぶんの蓄積が初めて海外の棚に並びます。r/animeの反応を見るかぎり、待っている人はちゃんといます。
個人的には、マグロのエピソードを英語字幕で読む海外の人の感想がいちばん見たいです。あの作品の面白さは、説明のいらない下品さと、細部の情報量にあるので。
