2026年9月22日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
Home/ゲーム/【アメリカ】Bungie、Destiny 2の削除コンテンツを無料で全復活へ。ソニー傘下で署名41万筆が縮小方針を覆す
ゲーム アメリカ

【アメリカ】Bungie、Destiny 2の削除コンテンツを無料で全復活へ。ソニー傘下で署名41万筆が縮小方針を覆す

編集部
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
公開
最終更新
現地の一次ソースで確認 約8分で読めます
【アメリカ】Bungie、Destiny 2の削除コンテンツを無料で全復活へ。ソニー傘下で署名41万筆が縮小方針を覆す

3行サマリー

  • Bungieは2026年9月21日、Destiny 2から削除した4本のキャンペーンやレイド、4つの舞台(Io・Titan・Mercury・Mars)を全プレイヤー向けに無料で戻すと発表した
  • 背景にあるのは新作Marathonの不振で、Steam同時接続はローンチ時の8万8,000人超から現在2,000〜3,000人まで落ちている
  • 親会社はソニー・インタラクティブエンタテインメント。ソニーは2022年に約36億ドルでBungieを買収し、累計7億6,500万ドルの減損を計上している

Bungie、保管庫送りにしたDestiny 2のコンテンツを無料で戻すと発表

Bungieが2026年9月21日、公式ブログと動画「The Next Chapter for Bungie」を公開し、Destiny 2から取り除いてきたコンテンツを順次ゲーム内へ戻すと発表しました。スタジオヘッドのPoria Torkan氏と、プロダクト責任者でMarathonのゼネラルマネージャーを兼ねるJosh Deane氏の連名によるものです。

Destiny 2には「Destiny Content Vault(コンテンツ保管庫)」と呼ばれる仕組みがあります。過去に販売された有料キャンペーンや惑星が、ゲームの肥大化を抑えるという理由で順次プレイ不能にされてきました。今回名指しされた復活対象は、キャンペーン「Red War」「Curse of Osiris」「Warmind」「Forsaken」の4本、舞台となるIo・Titan・Mercury・Mars、そしてレイド「Leviathan」。戻ってきた分はDestiny 2のプレイヤー全員が追加課金なしで遊べます。

ただしBungieは、これが単純な作業ではないとも書いています。拡張「Beyond Light」以降にDestiny 2の基盤が変わっているため、ライティング、戦闘エンカウンター、敵の挙動、そのほかのシステムを作り直す必要があるからです。いつ完了するのか、具体的な時期は公表されていません。

公式ブログの一文は「我々はDestinyを終わらせていない」

出典The Next Chapter for Bungie(Bungie公式 / 2026年9月21日)

出典Bungie un-cancels Destiny: Vaulted content is coming back as new leadership promises ‘Destiny is foundational to our future’(PC Gamer / 2026年9月21日)

出典Bungie says ‘we are not done with Destiny’ and promises to restore all that content it deleted(GamesRadar / 2026年9月21日)

We are not done with Destiny.(我々はDestinyを終わらせていない)

Bungieは復活作業を「新しい物語とゲームへ鍛え直すための土台づくりの第一歩」だと位置づけています。ただし「Destiny 3」というタイトル名は一度も出していません。公式の表現は「new stories and games」にとどまっていて、次回作がナンバリング続編なのか別の形態なのかは明言されていない状態です。ここを読み違えないよう、原文を何度か読み返しました。

Marathonの同時接続は8万8,000人から2,000人台へ。署名41万筆が方針を押し戻した

この発表が驚きをもって受け止められたのは、Bungieが数カ月前に正反対のことを言っていたからです。2017年に始まったDestiny 2は約9年の運営を経て、2026年6月9日のアップデート「Monuments of Triumph」を最後に大型開発を終えると発表されていました。同じ2026年6月25日には、ワシントン州へのWARN通知で少なくとも292人の人員削減が明らかになっています。対象はDestiny 2開発チームのほぼ全員とMarathonチームの一部で、7月9日付の解雇でした。

人員削減はこの時が初めてではありません。2023年10月に約100人、2024年7月には全体の17%にあたる220人が削減され、さらに155人がソニー・インタラクティブエンタテインメント側へ移されています。

Destiny 2の畳み方に納得しなかったファンは、Change.orgで続編開発を求める署名を立ち上げ、41万筆を超える賛同を集めました。Bungieは今回のブログで、プレイヤーの声が「実際に影響を与えた」と明記しています。

もう一方の事情が、期待を背負って2026年3月に出た新作Marathonです。Bungieはこのタイトルについて「期待したほど多くのプレイヤーには届かなかった」と認めました。

did not reach as many players as we had hoped(期待したほど多くのプレイヤーには届かなかった)

数字にもそれが出ています。Steamの同時接続者数はローンチ時に8万8,000人を超えていましたが、現在は2,000〜3,000人まで落ち込んでいます。Bungieはエクストラクションシューターという枠そのものを外し、PvE・PvP・PvPvEを束ねた「より深いサバイバル体験」へ作り替えると宣言しました。なお、次の大型アップデート「Symbiosis」は当初2026年9月22日に予定されていたものの、2026年12月8日へ延期されています。

Redditの受け止めは真っ二つ。「歓迎」と「Marathonがコケた裏返しだろう」

発表を最初に大きく広げたのはRedditでした。r/gamingの「BUNGIE Official Announcement: We are not done with Destiny」スレッド(2026年9月21日投稿)と、r/Gamesの関連スレッド、そしてもう1本のr/gamingスレッドを合わせると、24時間で2,800件を超えるコメントが付いています。

記名の書き手による評価としては、PC Gamerが見出しで「BungieはDestinyの終了を取り消した(un-cancels)」という強い動詞を使い、別記事ではこの判断を「スタジオを救うための緊急措置」と表現しています。Marathonのアップデートだけでは到底足りない、という読みですね。

一方、コミュニティ側の反応は、以下のように歓迎と冷笑へきれいに割れました(いずれも匿名投稿の意訳で、逐語訳ではありません)。

  • 「Bungie『Destiny 2を畳みます』、Bungie『やばい、Marathonが振るわないかも』、Bungie『Destiny 2を戻します!』」という三段オチの皮肉(賛成1,400件超)
  • 「翻訳するとこうだ。Marathonは完全な赤字だった。生き延びるためにDestinyという井戸をもう一度掘りに行くしかない」(賛成1,300件超)
  • 「保管庫送りは本当に致命傷だった。新規プレイヤーの入り口を永久に壊したし、Destinyの世界そのものを使い捨てに感じさせた」(賛成500件超)
  • 「この規模の企業にしては驚くほど冷静で率直な自己評価だ。希望は持てる。あとは実行できるかどうか」(賛成240件超)
  • 「Destinyは好きだし、有料コンテンツの復活は客観的に良いニュースのはずだ。なのに『信頼を取り戻す』というブログを読むのはもう30回目で、白々しく感じてしまう」(賛成220件超)

個々の投稿はもちろん事実の裏付けにはなりません。ただ集合として見ると、受け止めの重心は「削除されたものが戻るのは良い」ではなく「ここまで追い込まれないと戻さないのか」の側に寄っています。ソニーから立て直しを迫られた結果だろう、という趣旨の書き込みも上位に複数並びました。最後に挙げた「30回目」という一言が、私にはいちばん重く響きました。

ソニーが36億ドルで買った資産の建て直し。日本のPSユーザーには無料で遊べる範囲が広がる

日本から見たとき、この発表はソニーの案件でもあります。Bungieは2022年にソニーが約36億ドルで買収した完全子会社であり、ソニーはその後の不振を受けて、2025年7〜9月期に約2億400万ドル、2026年1〜3月期に約5億6,500万ドル、合計で7億6,500万ドルの減損損失を計上しました。

ソニーがBungieを買った狙いは、自社にライブサービス運営のノウハウを取り込むことでした。その中核だったDestiny 2をいったん畳み、新規IPのMarathonへ賭けて外し、結局Destiny 2へ戻る。今回の方針転換は、買収時に描いた筋書きが機能しなかったことをソニー側も認めたに等しい動きです。復活作業には相応の開発費と人員が必要で、292人を削った直後のスタジオがそれをどう賄うのかは示されていません。

実利の面では、日本のPlayStationユーザーにとって素直に得のある話です。Destiny 2は基本プレイ無料で、復活分も全プレイヤーに開放されます。かつて有料で売られ、購入者からも取り上げられていた「Forsaken」などのキャンペーンが、追加課金なしで遊べる状態に戻るということ。日本のゲームメーカーにとっても、有料で売ったコンテンツを事後に取り上げる運営がどれだけ長く恨まれるかを示す事例として、参照する価値のある一件になりました。

戻すとは言った。ただし時期も、次回作の名前も、まだ出ていない

整理すると、確定しているのは「Bungieが削除済みコンテンツを全プレイヤーへ無料で戻すと公式に表明した」ことと、「Marathonを作り替えると認めた」ことの2点です。一方で、復活作業の完了時期、戻す順番、そして次のDestinyが何になるのかは、いずれも公表されていません。「Destiny 3」という名前が公式から出た事実もありません。

判断材料が次に増えるのは2026年12月8日、Marathonの大型アップデート「Symbiosis」が配信されるタイミングです。ここで数字が戻らなければ、Destinyへの回帰はさらに切迫した形で進むことになります。なお記事執筆時点で、この発表を報じた日本語メディアは確認できていません。

編集部
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。