📝 どんなニュース?

韓国政府が推進する「独自AIファウンデーションモデル(독파모)」プロジェクトの1次審査で、韓国最大のIT企業NAVERのクラウド部門(네이버클라우드)と、大手ゲーム会社NCSoftのAI部門(NC AI)が脱落した。NAVERの敗因は、中国アリババ製の「Qwen 2.5」モデルの一部を流用していたことが「独自性」の審査基準に抵触したためだ。2次審査に進出したのはLG AI研究院・SKテレコム・アップステージ(Upstage)の3チーム。韓国のAI覇権争いは、意外な展開を迎えた。

📰 元記事・原文引用

元ネタ‘독파모’ 1차서 네이버·NC AI 동반 탈락…정부, 정예팀 1곳 추가 공모(ZDNet Korea / 2026年1月15日)

해외 AI 모델을 단순 파인튜닝한 파생형 모델은 독자 AI 파운데이션 모델로 인정하지 않는다는 기준에 따라 독자성 부족으로 판단되어 탈락했습니다.

🔥 なぜ今、話題になっているの?

「国家代表AI(국가대표 AI)」とも呼ばれるこのプロジェクトは、韓国政府(科学技術情報通信部)が主導する国産大型言語モデルの開発支援事業だ。韓国が米国・中国・EUに対抗して独自のAI基盤技術を持つことを目的としており、選ばれたチームには多額の政府資金が投じられる。今回の1次評価では5チームが応募し、上位に食い込んだNAVERクラウドが「独自性審査」で失格となったのは業界に衝撃を与えた。NAVERは韓国版Googleとも称される最大手IT企業。しかしアリババが開発したQwen 2.5の視覚エンコーダと重み(weights)を利用していたことが審査で発覚し、「外国モデルの単純ファインチューニング版は独自モデルと認めない」という基準に引っかかった形だ。一方のNC AIは独自性では問題なかったものの、他チームとの相対評価スコアで及ばなかった。2次進出を果たしたのはLG AI研究院・SKテレコム・スタートアップ系のUpstageで、LGが首位に立っているとされる。政府はさらに「精鋭チーム1社」を追加公募する予定で、NAVERとNC AIも再挑戦が可能だ。

🇯🇵 日本企業・日本社会への影響は?

このニュースは日本のAI産業にとっても他人事ではない。日本も独自の大規模言語モデル開発(NTTのtsuzumiやNECのcotomiなど)を推進しているが、「独自性」をどこで線引きするかは日韓共通の課題だ。既存の海外モデル(LlamaやQwenなど)の重みを一部借用してファインチューニングする手法はコスト効率が良く多くの企業が採用しているが、韓国政府が「それは独自モデルではない」と明確に切り捨てたことは、国産AIに対する品質基準の設定として参考になる。

日本でも「国産LLM」を巡る議論は続いているが、政府調達の要件に「独自性」を明文化した韓国の姿勢は一歩踏み込んでいる。一方で、独自性にこだわるあまり既存の優秀なオープンソースモデルを活用できないとすれば、それはガラパゴス化のリスクでもある。NAVERの脱落がその典型的な悩みを浮き彫りにした出来事として、日本の政策立案者も注目すべきだろう。

まとめ

韓国最大手NAVERがアリババモデルの流用を理由に国家AIプロジェクトから排除された事実は、「国産AI」の定義をめぐる国際的な議論に新たな事例を加えた。LGが首位に立ち、スタートアップのUpstageが2次進出したという結果も注目に値する。最大手のNAVERが海外モデルの部分流用を理由に脱落し、LGやスタートアップのUpstageが独自開発で生き残る——これは、AIの「土台を誰が作るか」という戦いがいよいよ国家レベルで本格化していることを示している。