【フランス】ドラゴンボールパーク、東映アニメーションが「一切の許諾なし」と否定。仏の地域圏の発表と同じ8月31日に出た
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3行サマリー
- 東映アニメーションが2026年8月31日、フランスの『ドラゴンボール』テーマパーク報道について「一切のライセンス許諾を行っていない」と発表した
- 同じ8月31日、イル=ド=フランス地域圏は投資額60億ユーロ・直接雇用2万2000人・年間来場700万人の3パーク計画を正式に公表していた
- 報道に使われたコンセプト画像は2024年3月22日にサウジアラビアのキディヤ・シティ向けとして共同発表された素材で、フランスの計画とは別物だった
Seriesドラゴンボールパーク全7本
サウジアラビアとフランスで進むドラゴンボールのテーマパーク計画。東映アニメーションの許諾、パリ近郊の用地、サウジ資本の署名までを時系列で追う。
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- 2026/9/3【フランス】ドラゴンボールパーク、東映アニメーションが「一切の許諾なし」と否定。仏の地域圏の発表と同じ8月31日に出た(この記事)
東映アニメーションは「権利元関係各社も許諾していない」と文書で否定した
東映アニメーションが2026年8月31日、自社サイトに「フランスにおける『ドラゴンボール』テーマパーク建設報道に関する当社の見解」を出しました。文面は短く、そして強い否定です。同社と権利元関係各社は当該案件に関して一切のライセンス許諾を行っておらず、把握している事実もない、と書いています。日本国内でこの見解が広く報じられたのは9月3日で、アスキーが12時50分、電ファミニコゲーマーが14時55分に記事を出しました。
当サイトでは8月28日に、仏ル・モンドが「日本の権利者の同意はまだ得られていない」と報じた段階を1兆円のドラゴンボールパーク、日本の権利者の同意はまだと仏ル・モンドが報道で扱いました。あのときは取材に対して各社が回答しない、という状態でした。今回は権利元本人が自分の名前で文書を出しています。「まだ同意していない」と「一切許諾していない」は、同じ方向を向いていても意味の重さが違います。
出典は東映アニメーションの見解とイル=ド=フランス地域圏の公式発表
出典:フランスにおける『ドラゴンボール』テーマパーク建設報道に関する当社の見解(東映アニメーション / 2026年8月31日)
出典:La Région Île-de-France accueillera trois nouveaux parcs à thème, dont un parc Dragon Ball(Région Île-de-France / 2026年8月31日)
当社ならびに権利元関係各社は、当該案件に関して一切のライセンス許諾を行っておらず、当社が把握している事実はございません。
拡散したコンセプト画像は2024年3月発表のサウジアラビア向けだった
見解のもう半分は画像についてです。報道で使われていたテーマパークのコンセプト画像と映像は、すべて2024年3月22日に東映アニメーションとQiddiya Investment Companyが共同発表したときの素材であり、サウジアラビアのキディヤ・シティに建設予定のパークのものだと同社は明記しました。フランスの計画とは一切関係がない、とも書いています。
ここが混乱の芯だと思います。サウジアラビアのドラゴンボールパークは実在する公式プロジェクトで、2024年に権利元が自分で発表しています。その画像が、2026年8月のフランスの発表に添えられて世界中に回りました。キディヤという同じ投資会社が両方に関わっているぶん、絵だけ見て「フランスの完成予想図」と受け取った人が多かったはずです。
同じ8月31日、地域圏は見出しに「parc Dragon Ball」と書いて発表していた
否定の出た8月31日は、フランス側が正式なプレスリリースを出した日でもあります。イル=ド=フランス地域圏のコミュニケは、見出しに「dont un parc Dragon Ball(うち1つはドラゴンボールパーク)」と入れました。場所はヴァル=ドワーズ県クールディマンシュ、投資額は60億ユーロ、年間来場は3パーク合計で最大700万人。用地は1991年に閉園した遊園地ミラポリスの跡地で、30年以上放置されてきた土地です。ヴァレリー・ペクレス地域圏議長は「地域圏はこの計画に18か月取り組んできた」「ディズニーと同じ規模の計画だ」と述べています。
8月24日にマクロン大統領がXで投資計画を紹介したときは、作品名が出ていませんでした。作品名を最初に断言したのはペクレス議長のTikTok(「ドラゴンボールがイル=ド=フランスにやって来ます」)で、8月31日のコミュニケはそれを地域圏の公式文書に格上げした形になります。権利元が「許諾していない」と書いたのと、まったく同じ日です。
地域圏の発表文は、雇用の数字が1本の中で3つに割れている
そのコミュニケを最初から最後まで読むと、数字が揃っていません。リード文は「20 000 emplois directs(直接雇用2万人)」、その下の小見出しは「près de 10 000 emplois directs potentiels(直接雇用1万人近く)」、本文は「22 000 emplois directs(直接雇用2万2000人)」。1本のプレスリリースの中に、雇用の見積もりが3つ並んでいます。日付も、ページ上の公開日は8月31日ですが、本文の書き出しは「Mardi 25 août 2026(2026年8月25日火曜)」から始まります。
投資額60億ユーロと来場700万人は文書内で一貫していて、揺れているのは雇用の数字と日付だけです。とはいえ雇用の数字は、この計画を地元に説明するときの一番の売り文句にあたる部分です。そこが整っていない文書が正式発表として出ている。作品の許諾が取れていない状態と、この粗さは地続きだと考えたほうが自然です。
日本のファンには、どこに聞けば答えが出るのかが見えていない
日本の『ドラゴンボール』ファンにとって、この1週間で起きたのは「パリの近くにパークができるらしい」という話が広まり、その完成予想図として実際にはサウジアラビアの絵を見せられ、最後に権利元から「うちは許諾していません」と言われる、という順番でした。行けるのかどうか以前に、誰に聞けば確かな答えが返ってくるのかがはっきりしません。
東映アニメーションの見解は「当社ならびに権利元関係各社」と書いており、原作・出版・商品化を含めた輪の全体を指しています。つまり現時点で、フランスのパークについて前向きな見通しを語れる日本側の当事者は、公には誰もいないことになります。逆に、確かなものもあります。2024年に発表されたサウジアラビアのキディヤ・シティのパークは権利元と投資会社の共同発表として今も生きていて、続報は「ドラゴンボール」公式Xから出ます。
孫悟空がどこに立つのかは、権利元が名前を出す日まで決まらない
フランス側にはこれから2つの道があります。あらためて日本の権利元と交渉して許諾を取りにいくか、『ドラゴンボール』を外して計画を組み直すか。国家と地域圏のレベルで作品名つきで発表してしまった以上、単なる誤報として片づけるのは難しいところです。
待つ材料は1つに絞れます。東映アニメーション、集英社、バードスタジオ、バンダイナムコといった権利元のどこかが、自分の名前でフランスの計画に言及するかどうか。それが出るまでは、パリ近郊の孫悟空はまだどこにも立っていません。
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