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【ドイツ】ケルンのゲーム見本市の賞、セガが最多の8ノミネート。日本のスタジオが作ったのは2つだけ

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【ドイツ】ケルンのゲーム見本市の賞、セガが最多の8ノミネート。日本のスタジオが作ったのは2つだけ

3行サマリー

  • 8月24日に公開された「gamescom award 2026」のノミネートは、作品を選ぶ12部門で計60枠。会社別の最多はセガの8件でした。
  • そのセガの8件のうち6件は、英国のクリエイティブ・アセンブリが作った『エイリアン:アイソレーション2』と『Total War: WARHAMMER 40,000』のものです。
  • 日本のメーカー5社を合計すると18件で、60枠の30%。ただし日本のスタジオが作った作品は7件にとどまります。

ケルンのゲーム見本市の賞、候補60枠が8月24日に公開。受賞発表は8月28日

ドイツ・ケルンで8月25日に始まった欧州最大のゲーム見本市「gamescom 2026」で、会場に出展された作品だけを対象にする賞「gamescom award 2026」のノミネートが、開幕前日の8月24日に公開されました。

部門は全部で19。このうち作品を選ぶのは、アーツ系の7部門(ベストビジュアル、ベストオーディオ、ベストゲームプレイ、モストエンターテイニング、モストエピック、モストホールサム、ゲームズ・フォー・インパクト)と、プラットフォーム系の5部門(Xbox、PC、PlayStation、Nintendo Switch 2、モバイル)の計12部門です。各部門5作品ずつなので、ノミネート枠はあわせて60あります。残る7部門はブースやラインアップなど出展社そのものを評価する枠で、事前の候補は出ません。

作品単位でいちばん多かったのは『METRO 2039』(4A Games/Deep Silver)の5部門。4部門に入ったのが、昨年のオープニングナイトライブで初公開された『Denshattack!』(Undercoders/Fireshine Games)と、『エイリアン:アイソレーション2』(クリエイティブ・アセンブリ/セガ)でした。

会社単位で数え直すと、風景が少し変わります。パブリッシャーとして最も多くの枠を押さえたのはセガの8件でした。投票は現地時間の8月26日午前9時に始まり、締め切りはCGMagazineによると翌27日の米国東部時間午前7時です。日本時間だと26日の16時ごろから27日の20時ごろまでにあたります。受賞作の発表は、8月28日に開かれる授賞式です。

CGMagazineとGamesMarket、そろって「セガが8ノミネート」と報じる

出典Gamescom Award 2026 Nominations Revealed, Metro: 2039 Leads(CGMagazine / 2026年8月24日)

出典gamescom awards 2026: The Nominees(GamesMarket / 2026年8月24日)

This year’s favourites include Metro 2039, with five nominations, while a total of eight games from Sega were nominated.(今年の本命には5部門ノミネートの『METRO 2039』が入っている。セガからは計8件がノミネートされた)

運営の異なる2媒体が、同じ日に同じ数字を出しています。CGMagazineは編集長が審査員団に入っている立場から「パブリッシャーとしてのセガが計8ノミネート」と書き、ドイツの業界誌GamesMarketも同じ8という数字を挙げました。ノミネート一覧そのものは主催者の公開資料なので、ここは確認済みの事実として扱っていいと考えています。

セガの8件のうち6件は英国クリエイティブ・アセンブリ、日本の龍が如くスタジオは2件

ではセガの8件は、どの作品で稼いだものなのか。一覧を部門ごとにたどると、次のようになります。

  • 『エイリアン:アイソレーション2』(クリエイティブ・アセンブリ/英国)=4件。ベストビジュアル、ベストオーディオ、ベストゲームプレイ、ベストPC
  • 『Total War: WARHAMMER 40,000』(クリエイティブ・アセンブリ/英国)=2件。モストエピック、ベストPC
  • 『STRANGER THAN HEAVEN』(龍が如くスタジオ/日本)=2件。モストエピック、ベストXbox

つまり8件のうち6件は、英国ホーシャムのスタジオが作った2本で占められています。日本で作られた作品は『STRANGER THAN HEAVEN』の2件だけ。同作は『龍が如く』の前日譚にあたる新作で、世界初の一般試遊がこのケルンで行われることを以前に取り上げました。会場での注目度がそのまま候補入りにつながった形です。

セガがクリエイティブ・アセンブリを買収したのは2005年のことで、いま欧州の賞レースで「セガ」の名前が並ぶとき、その中身の多くは英国製です。日本のメーカーの名前が海外の賞で目立つ理由が、必ずしも日本のものづくりの評価とは限らない。そこが今回いちばん引っかかったところでした。

日本のメーカー5社で60枠中18。日本のスタジオが作ったのは7枠だけ

気になったので、60枠すべてをパブリッシャーの本社所在地で数え直してみました。日本のメーカーが関わる枠は次の18件です。

パブリッシャー件数作品(開発スタジオの所在地)
セガ8エイリアン:アイソレーション2(英国)4/Total War: WARHAMMER 40,000(英国)2/STRANGER THAN HEAVEN(日本)2
カプコン4鬼武者 Way of the Sword(日本)2/ドラゴンズドグマ2 ダークアリズン(日本)1/ロックマン Dual Override(日本)1
集英社ゲームズ3OPUS: Prism Peak(台湾・Sigono)3
バンダイナムコエンターテインメント2The Blood of Dawnwalker(ポーランド・Rebel Wolves)2
任天堂1Nintendo Switch Sport Resort(開発元の公表なし・自社タイトル)1

合計18件は、60枠の30%にあたります。数だけ見れば日本のゲーム会社は欧州の見本市でしっかり存在感を出している、と言い切れる水準です。

ところが開発スタジオの所在地で分けると、日本のスタジオが作った作品は7件(カプコンの3作で4件、龍が如くスタジオで2件、任天堂で1件)。残りの11件は英国が6件、台湾が3件、ポーランドが2件という内訳になります。なお任天堂の1件は開発元が公表されていないため、自社タイトルとして日本側に数えました。日本のパブリッシャーの枠のうち、6割強は海外のスタジオが作ったものだったわけです。

集英社ゲームズの『OPUS: Prism Peak』が3部門というのも目を引きました。開発は台湾のSigono。日本の出版社が海外の小さなスタジオを世界に出す形で、モストホールサムとゲームズ・フォー・インパクトという、大作とは別の評価軸の部門に食い込んでいます。

スイッチ2部門は5本中3本が日本のメーカー。昨年はカプコンが最多4冠だった

部門別に見ると、日本勢がいちばん濃いのはベストNintendo Switch 2部門です。候補5本のうち、カプコンの『ロックマン Dual Override』、任天堂の『Nintendo Switch Sport Resort』、集英社ゲームズの『OPUS: Prism Peak』の3本が日本のメーカーの枠でした。残る2本は『Denshattack!』とユービーアイソフトの『Rayman Legends Retold』です。

カプコンの4件は、いずれも自社の日本のチームが作った作品というのも特徴です。『鬼武者 Way of the Sword』がベストゲームプレイとベストPlayStationの2部門、10月9日発売の『ドラゴンズドグマ2 ダークアリズン』がベストPlayStation、『ロックマン Dual Override』がベストSwitch 2に入りました。

そのカプコンは、昨年の同じ賞で『バイオハザード レクイエム』が最多の4冠(モストエピック、ベストPlayStation、ベストビジュアル、ベストオーディオ)を獲得し、あわせて出展社を評価するベストラインアップも受賞したと自社で発表しています。今年のノミネート数だけを見ると、昨年の勢いからは一段落ちて見えます。

日本のゲーム会社の存在感は、海外のスタジオを抱えた結果として数字に出ている

60枠のうち18枠。この数字を「日本のゲームは強い」と読むこともできますし、「日本のパブリッシャーは強い」と読むこともできます。今回きちんと数えてみて、後者のほうが実態に近いと受け止めました。

欧州最大の見本市の賞で日本の会社名が並ぶとき、その裏には英国のクリエイティブ・アセンブリがあり、台湾のSigonoがあり、ポーランドのRebel Wolvesがいる。買収や出版契約を通じて海外の作り手を抱え込んだ結果が、そのまま賞の数として返ってきているということです。逆に言えば、日本のスタジオが日本で作った作品が欧州の会場で評価された枠は、今年は7つでした。

投票は日本時間の8月27日20時ごろに締め切られ、受賞作は8月28日に発表されます。オープニングナイトライブの派手な発表とは別に、この7つがどこまで残るかは見ておきたいところです。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

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