2026年8月25日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
Home/アニメ・コミックス/【アメリカ】実写版NARUTOのカカシ役でチャールズ・メルトンが最終交渉。海外の最多431票は「ザブザ役が良かった」、日本の見出しは「神キャスティング」

【アメリカ】実写版NARUTOのカカシ役でチャールズ・メルトンが最終交渉。海外の最多431票は「ザブザ役が良かった」、日本の見出しは「神キャスティング」

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
公開
最終更新
現地の一次ソースで確認 約7分で読めます
【アメリカ】実写版NARUTOのカカシ役でチャールズ・メルトンが最終交渉。海外の最多431票は「ザブザ役が良かった」、日本の見出しは「神キャスティング」
2026年5月19日、カンヌ国際映画祭のフォトコールに登場したチャールズ・メルトン(写真:Gabriel Hutchinson / Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)

3行サマリー

  • 米ハリウッド・リポーターが8月20日、実写映画『NARUTO -ナルト-』のはたけカカシ役でチャールズ・メルトンが最終交渉に入ったと報じました。制作開始は2027年2月頃で、製作するライオンズゲートの公式発表はまだ出ていません
  • 海外掲示板 Reddit の映画板(登録3,758万人)に立ったスレッドは1,114ポイント・412コメント、賛成率88%。『NARUTO』板の最上位コメント431票は「ザブザ役だったら良かった」で、顔立ちがカカシに見えないという受け止めが票を集めました
  • 日本の映画メディアの見出しは「神キャスティング…?」「見てみたい!」。同じ記事のYahoo!ニュース配信版に付いたコメントは、配信から22時間で3件でした(2026年8月22日15時12分・日本時間で確認)

カカシ役はチャールズ・メルトン、制作開始は2027年2月頃

岸本斉史さんの『NARUTO -ナルト-』のハリウッド実写映画で、はたけカカシ役にチャールズ・メルトンさんが最終交渉に入っていると、米ハリウッド・リポーターが8月20日に報じました。製作は米ライオンズゲート、監督は『シャン・チー/テン・リングスの伝説』『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』のデスティン・ダニエル・クレットンさんです。

ただし、これは業界紙の報道であって、ライオンズゲートからの正式発表ではありません。「最終交渉中」という段階までしか確認されておらず、公式のコメントも出ていません。日本の各媒体も8月21日に一斉に追いましたが、いずれも報道を引く形です。

【アメリカ】実写版NARUTOのカカシ役でチャールズ・メルトンが最終交渉。海外の最多431票は「ザブザ役が良かった」、日本の見出しは「神キャスティング」
2026年5月19日、カンヌ国際映画祭のフォトコールに登場したチャールズ・メルトン(写真:Gabriel Hutchinson / Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)

ハリウッド・リポーターの一報を、アニメ専門メディアと日本の映画メディアが同日に追った

出典Hollywood Reporter: Live-Action Naruto Film in Talks to Cast Charles Melton as Kakashi(Anime News Network / 2026年8月20日)

出典『NARUTO』ハリウッド実写版、カカシ役にチャールズ・メルトンか(THE RIVER / 2026年8月21日)

チャールズ・メルトンが、ライオンズゲートによる実写映画化で、指導役の忍者はたけカカシを演じる「最終交渉中」にある。

主役3人がまだ決まらないうちに、師匠役の名前が先に出た

この企画は2015年7月にライオンズゲートが映画化権を取得し、2016年のジャンプフェスタで岸本さんが関与していることが明かされたあと、長く動きませんでした。ようやく前に進んだのは2026年7月10日で、公式サイトがうずまきナルト・うちはサスケ・春野サクラの3役を日本を含む世界から探すオーディションの開始を告知しています。その募集は16歳から20歳のアジア系という条件で、その他のキャラクターは順次実施と説明されていました。

順番でいえば、主役3人が先に決まるはずでした。ところが最初に具体名が出たのは師匠役のカカシです。制作開始の時期は2027年前半と伝えられていたものが、今回の一報で2027年2月頃と一段細かくなりました。半年後に撮影を控えて主役が空席という状態が、海外の受け止めをややこしくしています。

掲示板の最多431票は「ザブザ役だったら良かった」。争点は肌の色ではなく顔立ちだった

Redditでの広がり方を、8月22日15時15分(日本時間)に実際に数えました。映画板 r/movies(登録3,758万人)のスレッドが1,114ポイント・412コメント・賛成率88%、『NARUTO』板 r/Naruto(登録340万人)が615ポイント・227コメント・賛成率92%、ネタ板 r/dankruto が426ポイント・338コメント、芸能板 r/popculturechat が185ポイント・129コメントでした。一報から丸1日で、映画板のほうがファン板より数字が大きくなっています。

票の集まり方は、はっきり一方向でした。r/Naruto で最も支持されたコメントは431票の「彼がザブザ役だったらもっと良かったと思う」。次が357票の「顔を見てみろ、あれはガイだ」です。284票のコメントは「ほとんどマスクをしているとはいえ、あの顔はカカシという感じがしない」としつつ、監督の前作を挙げて「慎重に楽観しておく」と続けていました。

ここは注意して読む必要があります。『デスノート』や『ドラゴンボール』の実写化がたたかれたときの争点は「アジア人の役を白人が演じること」でした。実際、211票のコメントもその2作を引き合いに出しています。けれどメルトンさんは父がアメリカ人、母が韓国人です。今回票を集めているのは配役の人種ではなく、「そのキャラクターの顔に見えない」という一点でした。文句の中身が入れ替わっている、と受け止めました。

映画板の最上位612票は、もっと軽い調子です。「顔を覆って映画用の髪型にすればまあ分かる。本当の問題は、一番大事な役であるイルカ先生を誰がやるかだ」。240票の「映画のあいだずっとメルトンの顔を隠すのはかなり笑える」も同じ角度からで、496票は「そもそも実現していること自体が意外。クレットンなら信頼できる」と監督への評価を書いていました。個々の書き込みは匿名なので事実の裏づけにはできませんが、票の集まり方を見るかぎり、拒否というより「配役の当てはめ方が違う」という不満に寄っています。

「2日に1回、朝4時までアニメを観る」。テコンドー黒帯二段でもある俳優だった

顔が違うと言われている当人は、実のところ相当なアニメ視聴者です。THE RIVERによると、メルトンさんは米ニューヨーカー誌のインタビューで「2日に1回、朝の4時までアニメを観て寝不足になる」と話し、好きな作品として『ドラゴンボールZ』『鬼滅の刃』『呪術廻戦』を挙げていました。テコンドーの黒帯二段も持っています。

俳優としての評価も低くありません。ドラマ「リバーデイル」でブレイクしたあと、2023年の『メイ・ディセンバー ゆれる真実』でゴールデングローブ賞助演男優賞にノミネートされ、Netflixの「BEEF/ビーフ」シーズン2では製作と出演の両方でエミー賞2部門の候補になっています。リブート版『X-MEN』への出演も噂されており、掲示板には「だからビースト役を断ったのか」という書き込みが122票を集めていました。

皮肉なのは、37票の「本当に武術をやるならマイト・ガイ役のほうがいい」というコメントです。書いた人はメルトンさんの経歴を知って言っているわけではないでしょうが、テコンドー二段という事実に照らすと、的外れとも言い切れません。

日本の見出しは「神キャスティング…?」。同じ一報でも読まれ方がそろっていない

日本では8月21日に、シネマトゥデイ、クランクイン!、cinemacafe.net、THE RIVER、映画チャンネルが相次いで報じました。THE RIVERは「日本アニメ好き」を見出しに立て、映画チャンネルは「神キャスティング…?」「見てみたい!」という言葉を見出しに使っています。海外の掲示板とは正反対の温度です。

ただし、日本側は熱量そのものが低いようです。映画チャンネルの記事はYahoo!ニュースにも配信されましたが、8月22日15時12分(日本時間)に確認した時点でコメントは3件でした。配信から22時間が経っています。同じころにX(旧Twitter)を日本語で検索しても、出てくる投稿の大半はニュースのリンク共有で、表示回数も3桁から4桁にとどまっていました。

日本のファンにとって、この一報は「ハリウッドがようやく本気でNARUTOを動かしている」という進捗の話です。10月10日にニューヨークで新作アニメの発表が予定されていることも重なり、シリーズ全体が動き出したという受け止めになります。一方で海外のファンにとっては、進捗より先に「自分の頭の中のカカシと違う」というキャラクター論が来ます。同じ1本のニュースが、日本では日程の話に、海外では顔の話に化けていました。

カカシはほぼ全編マスク。顔で割れた配役は、その顔が映らないところで決着する

今回のやり取りで一番おもしろかったのは、批判している側も「どうせマスクで隠れる」と分かって書いていることでした。カカシは原作でもアニメでも、口元を布で覆ったまま物語を進めるキャラクターです。素顔が話題になるのは、ナルトたちが素顔を拝もうとする回だけと言っていいくらいで、映画でも露出する面積はごくわずかでしょう。映画板の25票のコメントは「ナルトが想像したカカシの素顔みたいな顔をしている」と書いていて、これが今のところ一番よくできた言い回しだと感じています。

日本の読者にとって実質的な焦点は、顔よりも主役3人です。16歳から20歳のアジア系という条件で世界から探すオーディションが半年動いて、まだ名前が出ていません。撮影開始が2027年2月頃なら、残された時間は多くありません。カカシ役の顔立ちを巡る議論は、ナルト役が決まった瞬間に上書きされます。そのときにもう一度、同じ掲示板の票数を数えてみるつもりです。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。