【アメリカ】マイクロソフトのForza Horizon 6、痛車BANで9月24日に行動規範を更新。通報数は審査順に無関係と明記

3行サマリー
- Forzaの公式サポートが9月24日、行動規範のページを更新し、通報されたユーザー作成コンテンツは人間のモデレーターによる審査待ちのキューに入ると明記した
- 当編集部が痛車BANの報告を伝えた記事は9月24日11時12分の公開で、AUTOMATONが行動規範の更新を報じたのは同日11時45分、33分後だった
- Game*Sparkによると違反は5つのカテゴリーに分類されるが、すでにBANされたアカウントが復帰したことを示す発表は出ていない
SeriesForza Horizon 6 痛車BAN問題全2本
レースゲーム「Forza Horizon 6」で痛車ペイントを理由としたBAN報告が相次いだ問題と、運営側の対応を追う連載。
- 2026/9/24【アメリカ】Forza Horizon 6で日本の痛車が次々BANと報告。マイクロソフトは公式コメントなし、7月に続き二度目
- 2026/9/25【アメリカ】マイクロソフトのForza Horizon 6、痛車BANで9月24日に行動規範を更新。通報数は審査順に無関係と明記(この記事)
痛車BANの集団通報疑惑に、Forza公式が9月24日の行動規範更新で審査の手続きを説明した
『Forza Horizon 6』で日本のプレイヤーが痛車のペイントを理由にBANされているという報告が続いていた問題で、Forzaの公式サポートが9月24日、行動規範(Forza Code of Conduct)のページを更新しました。
更新の中心は、通報されたユーザー作成コンテンツがどう扱われるかという手続きの説明です。通報されたデザインは人間のモデレーターによる審査待ちのキューに入り、通報の数はそのキューでの優先度や位置に影響しない。AUTOMATONとGame*Sparkは、行動規範にそうした記述が加わったとそれぞれ伝えています。
これは「組織的な集団通報を受けた作品が、そのまま処分されているのではないか」という疑いに対して、運営側が初めて正面から出した回答にあたります。ただし更新されたのは手続きの説明であって、すでに下されたBANを取り消すという発表ではありません。
AUTOMATON報道:公式は「人間のモデレーターが審査」「通報の数は優先度に影響しない」と記載
出典:「痛車BAN」で物議醸す『Forza Horizon 6』公式が「通報は人力で審査」「通報数は関係ない」と強調(AUTOMATON / 2026年9月24日 11:45)
出典:『Forza Horizon 6』「痛車」削除やBANの報告相次ぐ、運営がユーザー生成コンテンツの審査・取り締まり基準を明確化するも線引きが曖昧との声(Game*Spark / 2026年9月24日 14:30)
通報されたコンテンツは、人間のモデレーターによるレビュー待ちのキューに追加される。通報の数は、優先度やキュー内の位置に影響を与えない。
AUTOMATONはあわせて、措置の重さが深刻度と過去の違反歴に基づいて決まること、初めての違反については警告メッセージの表示にとどまることも伝えています。児童性的コンテンツや露骨な性的コンテンツなど、サポートチームがゼロトレランスと定めるものは、過去の違反歴に関係なく永久BANになるとされています。更新された行動規範そのものは、Forzaの公式サポートページで読めます。
前日までBAN報告が続き、当編集部が9月24日11時12分に出した記事の33分後に公式が動いた
公式が手続きの説明に踏み切った直接のきっかけは、9月に入って再燃したBAN報告でした。当編集部も9月24日11時12分に【アメリカ】Forza Horizon 6で痛車ペイントのBAN報告が再燃として、AUTOMATON WESTなど複数の英語媒体が報じた内容をまとめています。その時点では、マイクロソフト側からのコメントは確認できていませんでした。行動規範の更新をAUTOMATONが報じたのは同日11時45分。当編集部の記事公開から33分後にあたります。
なぜこのタイミングだったのか。痛車のペイントを理由とする処分の報告は7月にも一度出ており、今回は再燃という形でした。一度目のときは運営からの説明がないまま収束したため、二度目の波では「運営は通報を受けたら中身を見ずに処分しているのではないか」という見方が固まりかけていたわけです。
なぜ通報の数をわざわざ否定したのか。海外のプレイヤーコミュニティでは、約100人規模で組織的に通報しているという自称の書き込みが広がっていました。この書き込み自体は裏付けの取れていない未確認の情報ですが、処分の理由が説明されない状態では、それが唯一の説明らしい説明として受け取られてしまいます。通報の数は関係しないという一文は、その説明を打ち消すためのものです。さらにAUTOMATONは、外部に共有していない未公開の制作途中のデザインを理由にアカウントがBANされたという事例も伝えており、通報だけでは説明のつかない処分が起きていることも、不透明さを強める材料になっていました。
禁止対象のリストには旭日旗が並び、日本を舞台にしたゲームで日本発の痛車文化が線引きに直面している
行動規範が挙げた禁止対象のリストは、日本のプレイヤーにとって他人事ではありません。Game*Sparkによると、アニメやゲームのキャラクターを描くこと自体は違反とされていない一方で、胸や尻を強調した表現、性的な表情、下着や肌の過度な露出は禁止対象になります。違反は「極端な違反」「チートおよび改変」「不適切なUGC」など5つのカテゴリーに分類されるとのことです。
禁止される図像として挙げられたのは、ハーケンクロイツ、南軍旗、SSルーン、ヴォルフスアンゲル、黒い太陽、矢十字。そして文脈によって問題になるものとして、鉄十字と並んで旭日旗が入りました。日本国内では意匠として流通している図案が、欧米の運営が定める基準では条件付きの扱いになる。この一項目には目が留まりました。
『Forza Horizon 6』の舞台は日本です。痛車は日本のカーイベントで実際に走っている文化で、シリーズのペイント機能はその再現に長く使われてきました。日本を舞台にした作品で、日本のプレイヤーが日本発の文化を再現したところ、その線引きを決めるのは日本国内の感覚ではなく運営側の基準だった。今回の更新が突きつけたのは、この構図です。
Game*Sparkは、Redditでは性的表現の線引きが曖昧で健全な作品の作者まで処分されること、悪意のある集団通報、審査の精度を懸念する声が上がっていると伝えています。手続きが示されても、どこからが「強調」でどこからが「過度」なのかという判断の基準までは示されていません。
説明はされたが、BANされたアカウントが戻ったという確認は今も取れていない
今回の更新で分かったのは審査の仕組みであって、すでに処分された人がどうなるかではありません。BANの撤回やアカウントの復帰について、AUTOMATONもGame*Sparkも触れていないままです。9月25日の時点で、処分が取り消された事例を確認できる一次情報にはたどり着けませんでした。
運営が沈黙を解いたことで、前日までの「公式のコメントなし」という状態は変わりました。ただ、人間が見て判断しているという説明は、その判断そのものへの納得とは別の問題です。通報の数が優先度に影響しないという記述は、通報が処分の引き金にならないという意味ではありません。審査の入口の話であって、出口の基準は依然として運営の内部にあります。説明が出たこと自体は受け止めつつ、知りたかったのはそこではなかった、というのが正直なところです。
日本を舞台にしたレースゲームで、日本発の表現文化がどこまで許されるのか。その線をどこに引くのかという説明は、まだ出ていません。
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