【アメリカ】日本ファルコム『空の軌跡 the 2nd』、海外レビュー平均91点で前作超え。9月17日世界同時発売

3行サマリー
- 日本ファルコム『英雄伝説 空の軌跡 the 2nd』が2026年9月17日、PS5・Nintendo Switch 2・Nintendo Switch・PC(Steam)の4機種で世界同時発売された
- 海外レビュー集計は9月17日時点でOpenCriticが平均91点・推薦96%・28レビュー、Metacritic(PS5版)が92点で「Universal Acclaim」
- 前作『空の軌跡 the 1st』のOpenCritic平均90点を上回り、軌跡シリーズの累計販売本数は900万本を超えている(2025年9月・ファルコム発表)
Series空の軌跡 the 2nd全2本
日本ファルコム『英雄伝説 空の軌跡 the 2nd』の世界同時発売と海外評価を追う連載
- 2026/8/10【中国】日本ファルコム『空の軌跡 the 2nd』、中国語版も9月17日に世界同時発売。新PVが出た8月7日は主人公エステルの誕生日
- 2026/9/17【アメリカ】日本ファルコム『空の軌跡 the 2nd』、海外レビュー平均91点で前作超え。9月17日世界同時発売(この記事)
『空の軌跡 the 2nd』、OpenCritic平均91点で9月17日に4機種同時発売
日本ファルコムの『英雄伝説 空の軌跡 the 2nd』(英題 Trails in the Sky 2nd Chapter)が、2026年9月17日に発売されました。対応機種はPS5、Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、PC(Steam)の4つで、PS4版はありません。日本と海外が同じ日に並ぶ世界同時発売で、北米での販売はGungHo Online Entertainment Americaが担当します。
発売と同時に海外メディアのレビューが解禁され、集計サイトOpenCriticには9月17日時点で平均91点、推薦率96%、28レビューという数字が並びました。Metacriticでは PS5版が92点。13件のクリティックレビューがすべて肯定的で、最上位の「Universal Acclaim」に分類されています。20年前のPC用RPGを作り直した一本が、発売当日に今年最上位クラスの評価で並んだことになります。
OpenCriticの集計と、r/Gamesのレビュースレが並べた16媒体の点数
出典:Trails in the Sky 2nd Chapter – OpenCritic(OpenCritic / 2026年9月17日時点)
出典:Trails in the Sky 2nd Chapter – Review Thread(Reddit r/Games / 2026年9月17日)
海外のゲーム板r/Gamesには恒例のレビュースレッドが立ち、各媒体の点数が一覧で並べられました。スレッドが作成された時点の集計値は平均92点・推薦95%・19レビュー。その後レビューが28件まで増えて、平均は91点に落ち着いています。1点動いたのは評価が下がったからではなく、集計の母数が増えたためです。こうした数字は日をまたぐと動くので、本記事の数値はいずれも9月17日時点のものとして読んでいただければと思います。
個別の点数では、Game Informerが100点、Console CreaturesとDualShockers、そしてRPG Siteが10点満点をつけました。9点台にはRPGFanの94点、IGNの9点、Push Squareの9点、PlayStation Universeの9.5点が並び、下限はShacknewsの8点、NintendoWorldReportとCGMagazineの8.5点でした。8点を下回った媒体は確認できません。評価の幅がここまで狭いのは、集計を見ていて少し珍しいと感じました。
高い点がどこから来ているかも、レビュー本文を読むとはっきりしています。RPG Siteは10点満点の理由に、ファルコムが2本のリメイクを通して見せた語りの技量を挙げ、要所で挿入されるアニメーションをこう評しました(意訳)。
要所の演出はまさに口が開いたままになる出来だった。
前作『the 1st』の90点を1点上回り、TheGamerは2026年発売作品の首位と報道
このリメイク企画は、2025年に出た『空の軌跡 the 1st』から始まりました。前作もOpenCriticで平均90点、推薦率100%という高い評価でしたが、今作は平均で1点上回っています。Metacriticでは差がもう少し大きく、前作の88点に対して今作は92点。リメイク第2弾が前作の評価を保てずに落ちる例は珍しくないので、上振れた形ですね。
ゲームメディアのTheGamerは、今作が2026年に発売されたタイトルの中でOpenCriticの100パーセンタイル、つまり年間首位に立っていると報じています。ただしこれは9月中旬時点の順位で、年末までに出る新作で入れ替わる余地は残ります。
もともと『空の軌跡 the 2nd』は、2006年にPC向けに出た『空の軌跡SC』のリメイクです。軌跡シリーズは2025年9月時点で累計900万本を超えたとファルコムが発表しており、その出発点にあたる2作が20年後に世界同時発売で最高評価を受け取ったことになります。中国語版も同じ9月17日に足並みをそろえていて、この同時発売の布陣は8月の新PV公開の時点から組まれていたものです。
Redditのレビュースレに出たのは「シリーズがようやく報われた」という受け止め
点数そのものより、r/Gamesのスレッドで目を引いたのは長年シリーズを追ってきた層の反応でした。以下はスレッド内で支持を集めたコメントの意訳です。原文をそのまま訳したものではなく、要旨をまとめています。
- 支持数134のコメントは、軌跡シリーズを自分の人生で最良のゲーム体験のひとつだとして、最初の2作がここまで見事に作り直されたことがうれしいと書いています。
- 支持数90のコメントは、同日発売の『ファイアーエムブレム 万紫千紅』と合わせて「ここ最近で最高のJRPG週間」だと評し、原作SCはシリーズがその後も届いていない頂点だったと位置づけています。
- 支持数36のコメントは、原作SCと前作リメイクの両方を遊んだ人間なら高評価は予想できたはずだと述べ、シリーズが相応の認知を得たことを歓迎しています。
- 支持数6のコメントは、原作FCとSCがもしPS1からPS2初期に、しかも米国の家庭用機で出ていればファイナルファンタジー級の古典扱いになっていたはずだとして、「生まれた時代と場所が悪かった作品」に二度目の機会が巡ってきたと書いています。
レビュースレには媒体側の書き込みもありました。9点をつけたNookGamingが自社のレビュー記事と攻略ガイドを案内していて、点数一覧に載った媒体が読者と同じ場所で反応している構図です。批評と受け手の距離がこれだけ近いのは、シリーズの規模感をよく表していると受け止めました。
次のリメイクへの言及も、早い段階から出ています。前作を先月遊んだという投稿者は、『空の軌跡 the 3rd』のリメイクを待つべきか、手持ちの原作を先に遊ぶべきか迷うと書いていました。シリーズ第3作の扱いについて、ファルコムは現時点で何も発表していません。
満点評価の一方で、英語レビューが揃って挙げた弱点は序盤のテンポとエリア再訪
高得点の並びに埋もれがちですが、複数の媒体が同じ不満点を指摘しています。10点満点をつけたRPG Siteでさえ、一度通った地形を何度も往復させられる作りは今作でも作業的なままだと書きました。Push Squareは序盤の章の進行が氷河のように遅いとし、使い回されたロケーションには新鮮な驚きがないと評価を分けています。Kotakuは、場面によって手取り足取りの案内が過剰になると触れつつ、ローカライズの修正は前作からの明確な改善だとしました。
この指摘が、r/Gamesのスレッドで出ていた疑問と正面から噛み合っているのが興味深いところです。あるコメントは、前作の序盤数時間は楽しめたものの、切迫感のない日常描写が続く展開に耐えられず2つ目の地方で投げてしまったと書き、今作は前作より緊張感やテンポが上がっているのかとネタバレなしで尋ねていました。海外レビューの答えを並べると「物語の緊張感は上がるが、序盤の遅さとエリアの使い回しは残る」という整理になります。点数だけを見て手を出すと、最初の数時間で前作と同じ壁に当たります。ここは買う前に知っておきたい部分です。
2006年のPC作品が20年後に最高評価へ、日本のRPGが海外で拾われ直す経路
今回の評価が示しているのは、日本の中堅メーカーが20年前に作ったPC用RPGでも、リメイクと世界同時発売という形をとれば海外の主要メディアから最上位の点数を受け取れるということです。原作SCが出た2006年当時、この作品が持っていたのは日本のPC市場という狭い経路だけでした。r/Gamesのコメントが「生まれた時代と場所が悪かった」と表現したのは、その構造への苛立ちでもあります。作品の質ではなく、届く経路の有無が評価を決めていた時期があったわけです。
一方で、海外レビューが揃って挙げた序盤のテンポとエリア再訪という弱点は、リメイクでも消えませんでした。ここは原作の設計そのものに由来する部分で、評価の高さと遊びやすさが必ずしも一致していないことを示しています。9月17日時点の数字は動く余地がありますが、20年前の日本のRPGが海外で拾われ直す経路は確かに機能しました。その経路が第3作にも続くのかが、次に見るべきところだと考えています。
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