PageSpeed Insightsの衝撃
PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)とは、Googleが提供しているWebサイトの表示速度を分析して評価してくれるサービスです。
PageSpeed Insightsはこちら
天下のGoogleが、自分のサイトを評価してくれると聞けば、Webサイト運営者はみんな試してみたくなると思います。
そして、円グラフとともに表示される100点満点の「パフォーマンススコア」に私は絶望する。
グーグルが発表した、ウェブページUXの重要指標
グーグルが発表した、ウェブページUX(ユーザーエクスペリエンス)の重要指標。
それは「コアウェブバイタル」と名付けられた「LCP」「FID」「CLS」の3つの指標のことを言います。
- LCP(Largest Contentful Paint)
ざっくり言うと、そのWebページの最も重要な部分(ブロック)が表示されるまでの時間。単位は秒で、小さければ小さいほどよい。 - FID(First Input Delay)
ユーザーが一番最初に行ったアクションに対する反応速度。単位はミリ秒で、これも小さければ小さいほどよい。 - CLS(Cumulative Layout Shift)
ページの読込中にレイアウトがガチャガチャとずれるかずれないかを数値化したもの。ずれればずれるほど数値が大きくなり、数値が小さいほどよい。
どれだけ速く表示できるか、どれだけ速くユーザーのアクションに応えているか、どれだけ安定した表示をしていてユーザーにストレスを与えていないかの3点をグーグルではWebページのトラッキングから数値化してWebページのUXを評価していると言えます。
PageSpeed Insightsの評価方法は2種類ある
2種類の評価方法は「実際のユーザーの環境で評価する」という項目と、「パフォーマンスの問題を診断する」という項目です。
前のセッションで出てきたパフォーマンススコアとは、「パフォーマンスの問題を診断する」側に表示されるスコアになります。
実際のユーザーの環境で評価する(フィールドデータ)
過去28日の間にアクセスしてきたユーザーのリアルなデータから数値化されたもの。フィールドデータ。
一定のアクセス数がたまらないとデータが出ないし、今日実施した改善策がすぐに反映されることもない。
パフォーマンスの問題を診断する(ラボデータ)
シミュレーションによるラボデータが悪くなる理由
それは2022年の一般的な通信環境と比べて、かなり悪い「通信環境が安定していない状態」で計算しているから。
低速4Gスロットリング
ネットワーク スロットリング: 150 ms TCP RTT, 1,638.4 Kbps throughput (Simulated)
ブラウザの地域: アジア
インターネット通信についての知識は乏しいので、数値の読み方が間違っているかもしれませんが、ギガを使いすぎて通信制限中にアジア(台湾)から平均150ミリ秒のデータ遅延でアクセスしようとしている状態をシミュレートしている。と私は受け止めています。
Googleはなぜそんなことをしているのか?
本当に台湾のブラウザからのアクセス時の表示スピードのスコアが、今後のSEOに影響を与えるというのであれば、北海道の石狩にサーバーのあるレンタルサーバーよりも台湾にサーバーのあるレンタルサーバーを契約するほうが圧倒的に有利になるのではないか?
ページスピードインサイトのスコアが悪いとき、心の乱れを制する考え方
- Googleの検索順位に影響を与える数値は「コアウェブバイタル」です。
- PageSpeed Insightsの「フィールドデータ」やサーチコンソールの「ウェブに関する主な指標」で「コアウェブバイタル」が合格していればよい。
- コアウェブバイタルが不合格だったり改善が必要な場合、改善点を浮き彫りにする必要がある。
- 改善点を浮き彫りにするために、ラボデータではあえて悪い通信状態をシミュレートしている。
- ラボデータのスコアが低くても、「コアウェブバイタル」が合格ならSEO的には合格である。