【アメリカ】米国の大人向けコミック売上、上位20作のうち16作が日本の漫画。『呪術廻戦』は6冊入り1巻が4位
3行サマリー
- 米国の書籍販売データ「Circana BookScan」の9月集計(8月30日〜10月3日)で、大人向けグラフィックノベルの上位20作のうち16作が日本の漫画だった
- 『呪術廻戦』は1巻の4位を筆頭に6冊が入り、8月の7冊に続いて最多。完結済みの作品が2か月続けて上位を占めた
- 16作のうち8作は1巻(または0巻・合本1巻)で、『光が死んだ夏』1巻は8月6位・9月7位と2か月続けてトップ10に入った
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米国の9月の売上集計、大人向けコミック上位20作のうち16作が日本の漫画
米国の書店販売データ「Circana BookScan」の2026年9月集計で、大人向けグラフィックノベルの上位20作のうち16作を日本の漫画が占めました。集計期間は8月30日から10月3日までです。
日本の漫画以外で入ったのは、1位の『The Long-Lived King』(ディズニーのアニメ『The Owl House』の書き下ろし)、2位の『Dungeon Crawler Carl』1巻、3位の『Absolute Batman』3巻、9位の『Avengers: Secret Wars』の4作だけでした。8月の集計でも日本の漫画は20作中16作で、2か月続けて同じ比率になっています。
中でも目立つのが『呪術廻戦』です。9月は1巻が4位、2巻が6位、29巻が8位、0巻が10位、3巻が16位、26巻が17位と、1作品で6冊が入りました。
ICv2がCircana BookScanの9月ランキングを公表
出典:September 2026 Circana BookScan – Top 20 Adult Graphic Novels(ICv2 / 2026年10月20日)
出典:August 2026 Circana BookScan – Top 20 Adult Graphic Novels(ICv2 / 2026年9月10日)
A new graphic novel tops the chart of the Top 20 best-selling Adult graphic novels according to Circana BookScan data for September 2026.
ICv2は米国のコミック・ホビー業界の専門メディアで、Circana BookScanの月間ランキングを毎月公表しています。公表されているのは順位だけで、販売部数は出ていません。以下の順位はすべてこの2本の記事によるものです。
9月に入った日本の漫画16作、半分は「1巻」だった
9月の上位20作に入った日本の漫画は次のとおりです。
- 4位『呪術廻戦』1巻(VIZ Media)
- 5位『SPY×FAMILY』16巻(VIZ Media)
- 6位『呪術廻戦』2巻(VIZ Media)
- 7位『光が死んだ夏』1巻(Yen Press)
- 8位『呪術廻戦』29巻(VIZ Media)
- 10位『呪術廻戦』0巻(VIZ Media)
- 11位『ジョジョの奇妙な冒険 第7部 スティール・ボール・ラン』9巻(VIZ Media)
- 12位『鬼滅の刃』1巻(VIZ Media)
- 13位『ガチアクタ』1巻(講談社)
- 14位『ONE PIECE』合本版1巻(VIZ Media)
- 15位『とんがり帽子のアトリエ』グリモワール版2巻(講談社)
- 16位『呪術廻戦』3巻(VIZ Media)
- 17位『呪術廻戦』26巻(VIZ Media)
- 18位『怪獣8号』16巻(VIZ Media)
- 19位『とんがり帽子のアトリエ』グリモワール版1巻(講談社)
- 20位『薬屋のひとりごと』1巻(Square Enix)
16作のうち8作が1巻、または0巻・合本版1巻です。新刊が出たばかりの巻ではなく、シリーズの入口にあたる巻が売れ続けているわけです。個人的には、この「1巻の強さ」がいちばん印象に残りました。最新刊で入ったのは『SPY×FAMILY』16巻、『怪獣8号』16巻、『スティール・ボール・ラン』9巻などに限られます。
『鬼滅の刃』1巻や『ONE PIECE』合本版1巻のように、アニメで知られた長期作品の1巻も並んでいます。8月の集計でも『鬼滅の刃』1巻は13位、『ONE PIECE』合本版1巻は15位でした。
『呪術廻戦』は完結後も8月7冊・9月6冊、1巻は2か月続けて4位以内
『呪術廻戦』は英語版も全30巻が出そろった完結作品ですが、米国ではいまも上位を占めています。8月の集計では1巻が2位に入り、29巻(4位)、2巻(7位)、最終30巻(9位)、0巻(10位)、3巻(16位)、26巻(17位)と7冊がランクインしていました。
9月は最終30巻が圏外に落ちた一方、1巻・2巻・0巻・3巻はそろって残りました。最終巻の発売直後の勢いが落ち着いても、1巻から読み始める層が途切れていないことが順位に表れています。
アニメ第3期(死滅回游 前編)は、Netflixの2026年上半期レポートで940万ビューを記録し、同期間に最も見られたアニメになりました(以前の記事)。アニメで作品を知った読者の入口として、1巻が売れ続けている形です。
『光が死んだ夏』1巻は8月6位・9月7位、日本での完結と重なる時期に上位を維持
新しめの作品で目立つのは、Yen Press版『光が死んだ夏』(英題『The Summer Hikaru Died』)です。1巻が8月に6位、9月に7位と、2か月続けてトップ10に入りました。日本では連載の完結が告知されており、その経緯と英語圏の評価はこちらの記事にまとめています。
ほかに、9月の新顔として『スティール・ボール・ラン』9巻が11位に入りました。アニメ『スティール・ボール・ラン』はNetflixで配信されており、2nd STAGEの配信状況は別の記事で伝えています。『とんがり帽子のアトリエ』は、大判ハードカバーのグリモワール版が1巻・2巻とも上位に入りました。
米国の漫画は「新刊」より「1巻」で売れている
9月のランキングから読み取れるのは、米国の大人向けコミック市場で日本の漫画が主流になっているだけでなく、売れ方が「新刊を追う」より「1巻から入る」形になっていることです。上位20作の8作が1巻・0巻・合本1巻で、完結作の『呪術廻戦』は2か月続けて最多の冊数を占めました。
日本の出版社から見ると、アニメ化や完結をきっかけに英語版の1巻が売れ直す構図が、順位の上ではっきり出ています。ただし公表されているのは順位だけで、部数の規模まではこのデータからは分かりません。次の10月分の集計で、10月27日に発売予定の『光が死んだ夏』英語版8巻がどこに入るのか、見届けたいと思います。
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