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【台湾】HUNTER×HUNTERの野球コラボ、ゴン役の潘めぐみさんが始球式。観客9,566人は今季の土曜平均より254人多いだけ

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【台湾】HUNTER×HUNTERの野球コラボ、ゴン役の潘めぐみさんが始球式。観客9,566人は今季の土曜平均より254人多いだけ
画像:味全龍提供(壹蘋新聞網の記事より)

3行サマリー

  • 8月29日、『HUNTER×HUNTER』のゴン役・潘めぐみさんが台北の天母棒球場で始球式を務めた。この日の観客は9,566人
  • 前日28日は7,629人。味全ドラゴンズが今季天母で開催した金曜7試合の平均8,471人を、842人下回っている
  • 今季の天母31試合で最多だったのは5月16日の9,700人。9,566人はその134人差で、コラボが上乗せできる幅はもともと数百人分しかなかった

SeriesHUNTER×HUNTER 味全ドラゴンズ主題日全2本

台湾プロ野球・味全ドラゴンズと『HUNTER×HUNTER』の連名主題日を、開催前の内容から当日の観客数まで追います。

  1. 2026/8/28【台湾】プロ野球の球場が『HUNTER×HUNTER』ハンター試験の会場に。ゴン役の潘めぐみさんが8月29日に始球式
  2. 2026/8/30【台湾】HUNTER×HUNTERの野球コラボ、ゴン役の潘めぐみさんが始球式。観客9,566人は今季の土曜平均より254人多いだけ(この記事)

ゴン役の潘めぐみさんは、ハンター協会のマークが描かれたマウンドから投げた

台湾プロ野球(中華職棒)の味全ドラゴンズが、8月28日から30日までの3連戦を『HUNTER×HUNTER』との連名主題日にしました。会場は台北市の天母棒球場です。2日目の8月29日には、主人公ゴン=フリークスの日本語版声優である潘めぐみさんがマウンドに立ちました。

潘さんは同日22時15分、自身のXに動画を添えて投稿しています。球場のフォトスポット、限定グッズ、サイネージまで作品一色だったこと、そしてマウンドにハンター協会のマークが描かれていたことに触れていました。この投稿は当サイトが8月30日に確認した時点で、再生3.5万回、いいね2,274件、リポスト216件です。

壹蘋新聞網:3日間の天母棒球場は「ハンター試験」の会場になった

出典成為合格的獵人!味全龍攜名《HUNTER×HUNTER》三日主場都有限定進場禮(壹蘋新聞網 / 2026年8月12日)

出典潘めぐみさん本人のX投稿(X / 2026年8月29日)

台湾で始球式を務めさせて頂きました。マウンドにはハンター協会のマークが…!!

球団発表を伝えた壹蘋新聞網によると、企画は日本側の公式許諾を受けたもので、入場者プレゼントは3日とも別物でした。28日が受験者の丸い番号札、29日がハンターライセンスを模した金属プレート、30日が幻影旅団の団長クロロにちなんだノートです。球場の周囲には念能力の修行や名場面をなぞる体験ブースが5か所置かれ、全部回ると「グリードアイランドの指定ポケットカード」がもらえます。試練の門、天空闘技場、幻影旅団といった撮影スポットも内野・外側の各所に組まれています。

開幕前の企画内容は8月28日の記事で扱いました。この連戦の対戦相手は3日とも台鋼ホークスで、球場も曜日以外の条件はそろっています。つまり「主題日をやった週末に、観客が普段よりどれだけ増えたか」を素直に比べられる形になりました。

観客9,566人は今季の天母で5番目。ただし土曜の平均は元から9,312人ある

中華職棒の公式サイトは、試合ごとのボックススコアに観客数を載せています。当サイトで2026年シーズンの全300試合分を取得し、味全ドラゴンズが天母で開催した主催試合31試合を抜き出して集計しました。

結果は平均8,366人です。曜日で分けると、土曜8試合が平均9,312人で最も多く、日曜7試合が8,795人、金曜7試合が8,471人と続きます。平日は水曜6,817人、木曜6,517人と落ちます。

そのうえで29日の9,566人を置くと、土曜の平均を254人上回っただけでした。今季の天母では5番目に多い数字ですが、上位を占めているのは5月16日の9,700人、4月19日の9,678人、5月1日の9,656人といった、いずれもコラボ企画とは関係のない試合です。実際に入る人数の上限が9,700人前後だとすれば、9,566人はその134人手前。声優が海を渡って始球式に立った日でも、天井までの残りはこれだけしかありませんでした。

金曜28日は7,629人で平均を842人下回った。伸びたのは声優が来た土曜だけ

初日の28日は7,629人です。金曜7試合の平均8,471人に対して842人少なく、主題日の初日でありながら、普通の金曜より人が入っていません。この日の台北はにわか雨の予報が出ていた日でもあります。試合は3時間7分で最後まで行われているため中止の影響はありませんが、天候が入りを鈍らせた可能性は残ります。

3日間のうち数字が動いたのは、潘めぐみさんが来た土曜だけです。

【追記 2026/08/31】最終日30日(16時5分開始)の観客は7,956人でした。日曜7試合の平均8,795人を839人下回っています。3日間の平均は8,383人で、味全ドラゴンズが今季天母で開催した31試合の平均8,366人とほぼ変わりません。曜日ごとの平均を上回ったのは、声優が来た土曜の1日だけで確定しました。出典:中華職棒 公式ボックススコア 第298戦(味全ドラゴンズ 3 – 0 台鋼ホークス)(当サイトが2026年8月31日に取得)

前週の進撃の巨人も同じだった。日本のIPが台湾で動かしているのは動員ではない

同じことは1週間前にも起きています。当サイトは8月29日の記事で、富邦ガーディアンズと『進撃の巨人』の主題日5試合を同じ方法で観測しました。2試合が雨天中止になり、開催できた3試合は10,045人、9,055人、8,630人。通常より1試合あたり300人ほど多いだけという結果でした。球団史上初の全身黒の調査兵団ユニフォームまで作った企画でも、動員に表れた差はその程度です。

日本の作品を球場に持ち込む台湾の企画は、いま数として増えています。味全ドラゴンズは下半期の主題日にホロライブとハンターを並べ、中信ブラザーズは9月18日から20日に台北ドームで『鬼滅の刃』の主題日を予定しています。ただ、動員という物差しを当てる限り、その効果はほとんど見えません。理由は企画の出来ではなく、台湾の球場が週末にはもう埋まりかけているという、身も蓋もない事情のほうにあります。個人的には、ここを取り違えたまま「コラボは効かなかった」と書かれるのがいちばん惜しいと感じます。

日本の読者が「台湾で日本のアニメがどう受け止められているか」を知りたいとき、観客数はいちばん向いていない指標だということです。増える余地がない場所で、増えた分を数えても何も分かりません。

掲示板に残ったのは「わざわざチケットを買って見に来た」の一行だった

台湾最大の掲示板PTTの野球板では、29日夜に始球式の映像を貼ったスレッドが立ちました。当サイトが8月30日に確認した時点で、推薦20件を含む書き込みが26件付いています。投稿者は「中華職棒史上初の日本人声優の始球式だ」と書いていますが、球団や連盟がそう発表したわけではなく、この点は未確認です。

スレッドに並んだのは、数字の話ではありませんでした。プレートを踏んでちゃんと投げていた、コースも良かった、という投球そのものへの反応。周辺グッズと会場の作り込みを褒める声。そして「歴史的な一日だと思って、わざわざチケットを買って見に行った。本当に感動した」という一行です。「もっと声優に来てほしい」と書いた人もいました。ブラザーズの鬼滅の主題日にも声優2人が招かれることが、そこで話題に出ています。

もうひとつ気になったのは、盛り上がりが事前に偏っていたことでした。8月12日のコラボユニフォーム公開スレッドは推薦が100件を超え、24日の始球式ゲスト発表は2本立って76件と36件、25日のグッズ紹介は66件を集めています。当日の映像スレッドは20件です。話題としてはもう先に消費され、当日は静かでした。動員が動かない理由の一端は、たぶんここにもあります。

それでも、その静かな土曜に、声優が来ると聞いてチケットを買った人が確かにいました。9,566という数字は、その一人分を含んでいます。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。